【製品について】 イギリスGoodmans社の8インチ (20cm) アルニコ フルレンジ・ユニット。Goodmans社が、基本的にユニット・サプライヤーとして、スピーカーを製造・販売していた時代、1950年代前半の製品です。軽量の振動系とフィックスド・エッジ、グレーの塗装と、当時のGoodmans社のホーム・ユース用の典型的な仕様になっていますが、素朴な風貌の一方で、深く絞り込まれたカーブ・ド・コーン(画像6及び7)や極薄のエッジ(画像8)など、大変手の込んだ作りになっています。特に、エッジは、センシティブな反応を実現するため、とても薄く漉かれています。光を当てて透かしてみるとこのことがよくわかります。その結果として、外観からは想像できないような素晴らしい音楽を聴かせてくれるユニットとなっています。Pairでの出品になります。、 モノラルからステレオへの移行期で、同一のユニットでも、製造時期の違いから、コーン紙のコルゲーションの有無や数、エッジの作りなど、細かな点で異なっていることがよく見受けられますが、このPairは完全な揃いになっています。ガスケットに押されたスタンプの数字等も完全な揃いになっていますので、当初よりペア取りされていたものと思われます。 音質的には、典型的な古き良き時代のイングランド・トーン。現在でも十分に通用する良質な音楽を聴かせてくれます。Goodmansのユニットらしく、品位の高さは一級品。無理に帯域を欲張らず、充実した中域を核にして、全体的に抑制的で、低域から高域までバランスのとれた、当時の典型的なイングランド・トーンに仕上がっています。特に、人の声を聴くと、実にナチュラルな再生音に感心させられます。まだまだGood-Reproductionが命題になっていた時代の製品でしょうが、これを聴くと、再生音楽におけるHigh-Fidelityとは何なのかと、あらためて考えさせられます。 使い方としては、このユニットは、高域も比較的よく伸びておりますので、低域とのバランスを考慮するまでもなく、ツイーターは不要だと思います。これ１本で、シングル・コーン・フルレンジならではの定位の良さ、自然な音場を大切にする方が賢明に思われます。後面開放のエンクロージャー等で、静かにイングランド・トーンを楽しむには、とても良いユニットだと思います。なお、この時代のユニットについては、許容入力はけして大きくないと思います。過大入力だけは気を付けてください。 取り付け寸法は、ネジ穴対角で19.5cm。8インチ・ユニットの標準サイズになっています。 【商品の状態について】 ○ さすがに半世紀以上も前の製品で、フレームの塗装の剥がれや錆など経年変化による劣化はかなり見られます。(錆だけは一通り取っておきました。)ただ、コーン紙やエッジ、センター・キャップなど、音質に関わる肝心の振動系には特にこれといった傷みは見られません。 ○ エッジはフィックスド・エッジですが、Goodmans特有の保護用の液剤(ダンプ剤？)がごく薄い膜を作っており、これからも傷むことはないと思います。 ○ DCRも揃っており(公称インピーダンスは4Ωと思われます。)、音圧差も通常の使用で問題のない範囲に収まっています。 【その他】 発送はヤマト宅急便、1ヶ口。送料着払いでお願いします。 ジャンク品としての出品ではありませんので、輸送中の何らかのトラブルで、製品としての機能に問題があったり、状態が説明と著しく異なったりした場合、2週間以内に、その旨ご連絡いただければ、返品は受け付けます。 なお、同時に、趣味の音響製品を何点か出品しておりますので、よろしかったら、そちらもご覧ください。（2022年 3月 28日 16時 13分 追加）〇 明日29日(火)、急な所用ができまして、昼間、家を空けることから、発送ができなくなりました。誠に申し訳ございませんが、発送は30日(水)以降とさせていただきます。よろしくご了承ください。